その顔、もっと見せて?

綺麗に結われた三つ編み。




ゴムをスルッと取れば、ふんわりとシャンプーの匂いが鼻をかすめる。




第一ボタンに手をかければ、椎名さんはなぜかいい反応を見せて·····。




俺の心臓は音を立てた。




「いやらしいこと、してるみたい?」

「·····拒否反応よ」

「へ〜?」

「·····こっち見ないでよ」

「見ないと損した気分になるからやだね〜」

「·····なんなの」




椎名さんのビフォーアフターは、思った以上にグッときた。




これは·····他のやつに見せたくない。




俺だけが知ってる椎名さんの姿。




俺だけが知ってる椎名さんの裏側。




「どうして、ほんとの姿を隠してんの?」

「·····別に、いいじゃない」

「教えてよ」

「勉強の、邪魔になるからよ」

「·····嘘」

「ほんとよ」




嘘のようにしか聞こえなかった。