それを嬉しそうに眞皇がするから、私もまぁいいかなんて受け入れてしまう。




ほんとにずるい男ね。




私もいつからこんなに眞皇のことを好きになってしまったのか、不思議でならない。




「なーに?見つめちゃって」

「何もない。花火はどこ?」

「あっちだよ」

「カート押すから、手離して」

「無理〜」




繋がれたままだと操作しにくいんだけど·····!




なんて思いも眞皇には通じることなく、結局眞皇がカートを押すことに。




器用なやつ·····。




今の時期は手前に並んでいるらしい花火。




そのブースに行けば、たくさんの種類の花火があって。




どれもこれも楽しそうでワクワクする。




「このねずみ花火ってなに?」

「クルクル回るんだよ」

「クルクル·····?」

「やってみる?あ、このロケット花火もいいんじゃない?」

「してみたい·····」

「ふは。うん、やろう」




なんで笑うの·····。