《廉》




真夏の太陽は日差しが強くて。




花火を買いに訪れたスーパーに入るなり、冷気が私を包み込んだ。




「涼しい〜·····」

「外は暑すぎるね。水浴びしたい気分」

「アクティブね、眞皇は」

「廉ちゃんは家で勉強しすぎ。ある意味、引きこもりだよ?」

「暑いの苦手なのはそのせいなのかな·····」




少しでも陽のあたる場所に出るだけで、ぐったりしてしまう·····。




ここはまさに天国ね。




スーパーに来ることなんてないから、思わず店内を見渡してしまう。




「どこに何があるかさっぱりね·····」

「じゃあ、はい」

「え·····なに、その手」

「迷子防止?」

「手汗ひどいから嫌よ」

「聞こえませーん」




有無も言わさず繋がれる手。