その顔、もっと見せて?

一目見れないまま、椎名さん作の俺は提出されてしまった。




椎名さんの弱みは絵。




なんでもできるのに絵は不得意なのか·····。




「椎名さん、今度絵しりとりしようよ〜」

「え、どうして?」

「楽しそうじゃない?」

「まったく」

「え〜」




君の何かを崩したいと思っている自分がいる。




聞きたいことも山ほどある。




俺は諦めないよ、椎名さん。




翌日から、椎名さんより先に屋上に先回りして待ち伏せ。




しようと思ったけど、なぜか鍵が閉まっていて。




「え·····なんで?」

「鍵、私が持ってる」

「あ、椎名さん」

「なんでいるの?」

「椎名さんと話したくて」

「遠慮します」




ちぇー。