助けてくれるのは、いつだって眞皇だ。




「廉ちゃんは俺の彼女なんだから、手も握るしそれ以上だってするよ」

「なっ·····。眞皇くんはももの許嫁じゃん!」

「それは小さい時の話だろ?」

「眞皇くんのウソツキ!!」

「もも!」




この場を走り去っていったももちゃんを追いかけようとした眞皇が躊躇。




たぶん、私を思ってなんだと思う。




私が許さない限り、眞皇はももちゃんを追いかけない。




「·····いいよ。行っても」

「けど廉ちゃん·····」

「ちゃんと、話してきて。私がいたら、ももちゃんもちゃんと眞皇と向き合えないと思うの」

「うーん·····」

「アコニコちゃんのことはまかせて。ね?」




最後は、私のところに戻ってきてくれるかな。




彼女なのに、そんなことで不安いっぱいになる。




そんな気持ちを察することが得意な眞皇は、私を力いっぱい抱きしめた。




「ありがとう、廉ちゃん」

「お礼、言われる資格ない。私、今日1日ずっと、ももちゃんのこと羨ましいって思ってた」

「可愛いこと言うね」

「·····夏祭りは、2人で回れる?」

「もちろん」




約束だよ。