そんな私たちの様子を間近で見ていたももちゃん。




ただ黙って見ているはずもなく·····。




「もものことフル無視してる!眞皇くんのばか!」

「おお、ごめんごめん。ももは何乗りたい?」

「眞皇くんと2人でゴーカート乗りたいな〜!」

「ももはまだ中学生だから、運転できないだろ?」

「むーっ!子ども扱いしないでよ!」




本気で悔しがるももちゃんを見て、ももちゃんは眞皇に本気なんだと思った。




眞皇が電話で、ももちゃんのことは妹にしか見てないって言ってたのを思い出して、なんだか切なくなったけど。




こんな同情されてるなんてももちゃんが知ったら、更にライバル視されそうよね·····。




それから、アコニコちゃんに急かされてメリーゴランドに乗り込んだ私たち。




双子の姉妹は白馬に乗せて、眞皇とももちゃんはかぼちゃの馬車へ。




その光景を見て、彼女なら羨ましいって思うのが普通。




·····眞皇め。




いくらいとこだからって、そんなカップルが乗りそうなのに、私以外と乗らないでよ·····。




アコニコちゃんの楽しそうな様子を見つつ、どうにも気になって横目で2人を見る。




いいな·····。




ももちゃんの場所は、私の場所なのに。




醜い嫉妬が襲ってきて、私は2人から視線をそらした。