なんて予感はまんまと当たって、当日の朝、眞皇にべったりくっついてももちゃんは現れた。




睨まれている気がするのは、きっと気がするのではなく、ほんとに睨まれてるんだ·····。





「あなたが椎名廉さん?」

「そうだけど·····。は、はじめまして」

「ももより白いし背高いし美人なのムカつく」

「はあ·····」

「言っとくけど、眞皇くんはももの許嫁だからね!」




ほらね、思った通りだ·····。




眞皇の表情からして、ももちゃんが勝手に言ってるんだろうけど·····。




敵意むき出しだし、少しでも眞皇に近づけばあとが怖い·····。




そんなももちゃんは眞皇の隣で、私の両手にはアコニコちゃんを連れて遊園地に入った。




「どうしよっか。廉ちゃん乗りたいのある?」

「ジェットコースターって言いたいところなんだけど、アコニコちゃんもいるし、ゆったりしたのがいいね」

「メリーゴランドいいんじゃない?」

「そうだね」

「子どものお化け屋敷なんてのもあるけど?」

「嫌なのわかって言ってるでしょ」

「俺ね、どうも廉ちゃんのその顔が好きらしいよ」

「知らないわよ·····バカ」

「かーわい」




アコニコちゃんの前でやめてよね·····。