《廉》



夏休みに入った翌日の夜。




私は眞皇に懇願されていた。




『ももがどうしてもっていうんだ·····』

「アコニコちゃんもいるのに?」

『また面倒なの増えたよね、ごめんね』

「·····仕方ないけど、」

『ん?』




私が眞皇にくっつけなくなるじゃない·····。




なんて言いたい気持ちをグッと抑える。




昨日終業式を終え、私たちは遊園地に行く約束をした。




アコニコちゃんのお守りも兼ねて。




そこに明日来る眞皇のいとこも来るというのだ。




『1度言ったらきかないんだ·····』

「大勢いた方が楽しいよね」

『廉ちゃん·····いいの?』

「うん」

『よかった·····。ももには大人しくしてるように言っとくよ』




まだ会ったことないけど、なんだか強者な気がするのよね·····。