2時間後には福智が家にやって来る。




たぶん、緊張全開。




昨日もずっとソワソワしてて、何着ていったらいい?とか何持ってったらいい?とか·····。




ま、福智らしいんだけどね。




それから福智を迎える準備を手伝って、時計が約束の時間になった頃、インターホンが鳴り響いた。




「おはよう、福智」

「お、おはよ〜廉ちゃん〜·····」

「何ちょっと、泣きそう!?」

「違う〜·····。けどお腹痛い·····」

「もう、緊張に弱いんだから」




家に着いた途端、トイレに駆け込んだ福智。




大丈夫かな·····。




横で母も心配そうな面持ち。




「眞皇くんはお腹が弱いのねぇ」

「そうみたい」

「パパは胃が弱かったわよ」

「え?お父さんも緊張しいなの?」

「ママの両親に挨拶する時、吐き気がする〜胃がキリキリする〜って嘆いてたな〜」




え、お父さんってそういうタイプなの?




今じゃそうは見えないけど·····。




母とそんな会話をしていたら、やっとトイレから出てきた福智と母が対面。




ペコペコしてる·····。