いくら真田くんでもあれはよくない
私はともかく、片桐くんを悪く言わないでほしい
だって頑張ってくれてるし、頼りになるし
相性が悪いことなんてない
「俺もそう思うよ」
…え?
「声に出てたよ全部」
え
「そんなことある?」
「それも」
はっ…
やってしまった
「俺も…北野とは相性悪いなんて思わないよ」
おう…片桐くん
「よかったの?真田、彼氏なんでしょ」
「彼氏かどうかなんて関係ないよ。頑張ってる人を馬鹿にするのだけは許せないんだ」
「…だったら俺も。真田は許せないかな」
え?
片桐くんを見ると眼鏡の向こうの切れ長の目が私を捉えていた
「真田に認められようと頑張ってた北野をずっと見てたから」
…はい?
「いや、ごめん言い方きもかったね。
ベタだけど、真田やめて俺にしな?」
…これは…おそらく告白というもの…
…
…かるっ!
えっ!軽くない?
下手したら真田くんより軽いぞこの人