氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

「纐纈」

 チサトの顔が、近づいてくる。

「ちょっ……」
「僕を選んでくれるんだ。嬉しい」
「ストップ!!」

 ――ドン

 チサトの胸を押す。

 危なかった。

 もうちょっとで……

「照れてんの?」

 そういう意味じゃない……!

「ねえ。チサトって。勉強だけじゃなくて運動も得意だったよね」
「それがどうした」

 特別な思い出を作りたいなら。

 青春を謳歌したいなら。

 いつか、振り返ったとき

 あの頃は楽しかったなあって思えるような、宝物が欲しいなら――

「アイスホッケー、やろう!」
「……は?」
「後悔させない。試合見たら、絶対に好きになる」