氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

「顧問とこ行くか」

 フジオのところに?

「それか病院行くなら。付き添うけど」
「やだ」
「え?」

 病院に行ったら、合宿に戻れなくなるかもしれない。

 こんな状態だと知られたら一人だけ先に帰れって言われる。

「あ、いえ。イガラシさん。練習ありますし」

 迷惑を、かけたくない。

 でも。

「休んだら。大丈夫です」

 できればみんなといたいよ。

 ワガママでごめんなさい。

「強情なやつ」
「……すみません」
「いいか。無理だけはすんなよ」
「はい」

 イガラシさんに、ベッドまで運んでもらう。

 って。

「……イガラシさんの、部屋?」

 ですよね。見覚えある。

 イガラシさんに馬乗りなったことを思いだし、慌てて頭から消す。

「ここならゆっくり休めるだろ。誰も来ない」

 それはそうだけど。

「……イガラシさんの。ニオイがする」

 このベッド。