氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

「……さあ。わかんない」
「純愛だなあ」
「初恋って、こんな風に記憶に残ってるんだよね」

 いつまでも。

 きっと、そう簡単に色褪せたりしない。

「えー、じゃあエリナちゃんは一生俺の中に棲むんだ?」

 寝返りをして、冗談っぽく言った成澤が

「そうだよ」

 大きく目を見開いた。

「苦しい思い出が消せないなら。せめてこれからは一緒に楽しい思い出を重ねていけたらいいよね」

 それが恋じゃなくても。

「まったく。君は。またそんな……殺し文句を」
「好きにならないでなんて。言わないし。好かれることは気持ち悪くないし」
「……え?」
「ただ。気持ちには応えられないけど」
「ええ。ちょっと。なにそれ」
「無理してほしくない。アイツもそう思ってる。押し殺すのは一番ダメだからね?」