氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

「……でも。楽しいんですよね?」

 アイスホッケー。

「一騎討ちはな」
「クロスアイスだってチームで戦ってました。それでも面白かったって、イガラシさん……」
「あの日は成澤と、それから当麻がいたから。あいつら相手にゴール守るのは楽しかった」

 なにがあったのかな。

 イガラシさんに。

「……なにを。恐れてるんです?」

 わたしの言葉に、イガラシさんが目を見開く。

「俺が。恐れてる?」

 いや、その。

 なんていうか。

 打ち明けてくれているようで殻にこもっているように見えたから。

「ごめんなさい。今のは。あなたが弱い人だと言う意味じゃなくて」
「いや。……そうだな。俺は恐れてる」
「イガラシさん?」
「アイスホッケーは、一人じゃ勝てない。どれだけ強い選手がいても。一人じゃ勝てないんだ」