氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

 先生と、目が合う。

「あなたには心も身体も健康的でいてもらいたいです。そのためなら授業くらいサボらせちゃっても問題ないと思ったので紅茶をいれました」

 私情で動いたなんて言わないでね?

「なんなら放課後。個人指導して差し上げましょう」
「けっこうです……!」

 信用しかけたけど要注意人物かもしれないという直感は忘れないでおこう。

「はは。遠慮しなくても、チケットあげますよ」
「チケット?」
「私を好きに使える回数券です」
「いりません!!」

 ある意味、井上よりヤバいかもしれない。

 アイツは単純だけど、一枚も二枚も上手そうなだけに。

「良かったです」
「拒絶されて喜ばないでください」
「顔色。だいぶよくなりましたから」

 ――ありがとう、センセ。

「あの」
「なんでしょう」
「わたし、もっとスタミナつけたいです」