「紙飛行機の研究する女には初めて会った」

 悔しくて調べてやったんだ。

 そしたら色んな発見があってさ。

 それを、どういうわけかコイツに伝えたくなった。

「凍えてたクセにクロスアイス最後まで見て」

 目の前の熱い戦いに釘付けになった。

 寒さがまったく気にならなかったわけじゃない。

 それでも、あれは見ておかなきゃ勿体ないって思った。

「高飛車なようで。『わたしなんか』って言いやがる」

 だって、わたし

 ……そこまで自分のこと好きじゃないから。

「わたしのこと見てないようで見てるよね」
「見てるよ」

 否定、しないんだ。

「……氷河くん。わたしのこと大好きすぎない?」