氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

「……いいよ、それでも」

 このまま抜け出せなくなっても、いい。

「どうやって見るの?」

 テレビでアイスホッケーの試合やってるイメージないな。

「契約とかしなきゃ映らない感じ?」
「そこまでして見たいか」
「あ、新しいマネージャー候補……としては。見ておいてもいいかなと思うわけで」
「だったら視聴方法、ナリさんに聞いたら」

 あんたは教えてくれないんだね。

「わかった。聞く」

 携帯を取り出し、メッセージアプリを開く。

 成澤のこと既読無視して放置したままだったな。

「ナリさんと連絡先交換したのか」
「めっちゃどうでもいい連絡きてウザいんだけど。おはよー、とか。なにしてる? とか」

 試合のこと、聞きたいだけなのに。

 最後にきたメッセージは、

【今日のブラ何色?】

 からの、

【上下セット?】

 だからな。

 当麻氷河のSNSアカウント教えてくれるって話、忘れてるのかな。

 いや、あの男なら覚えていて敢えて教えてこないということもあり得る。

「ブロックしようかな」
「そんなことするなら。最初から教えんなよ」

 二つ折りにされたB5くらいの用紙を手に取ると、こっちに戻ってくる当麻氷河。