夏樹と空の恋物語


 クリスマスも過ぎて、お正月になって。


 宗田家に家族が揃ったところで、夏樹は空のことを改めて紹介した。


 宗田家の末っ子の長女純菜(じゅんな)は28歳で、新米女医。

 国立病院で勤務していて現在は寮に入って生活している。

 毎日忙しく、お正月休みでも遠出はできず、いつも呼び出しされてもいいように仕事用の携帯電話を持ち歩いている。


 現在は外科に配属されているが、将来は心臓外科につきたいと願っている純菜。


 顔立ちは樹利亜に似ているが、目元が忍とそっくりである。


 活発的なショートカットの純菜は、はっきりした性格で、空ともすぐに仲良くなっていった。


 一樹は相変わらず何も興味がない顔をしている。

 口調が乱暴で、ガサツな一樹は「俺は結婚なんてしない」と言っていた。







 お正月も過ぎて…。


 月日は流れ春になった。

 空は4月で退職して、出産に向けて準備をする事にした。


 8ヶ月も終わりに入って、お腹も大きくなり赤ちゃんもお腹の中で動いて、空は大変そうである。


 性別はどうやら男の子のようだ。



 
 夏樹は相変わらず忙しくしている。

 もうすぐパパになる事もあり、毎日、空のお腹に触れて喜びを感じている。


「元気な男の子だね」
 
 と、夏樹にはお腹の中の子供の様子が見えるようだ。




 一樹は順調に弁護士事務所を運営していて、小規模だが従業員を雇って所長として頑張っている。

 女はめんどくさいと言っていた一樹だが、最近、前より優しい表情になってきた。

 時々、駅前で夏樹が一樹に会うと前よりとても優し口調で話してくれるようになった。


 まだ一樹からコイバナは聞かされていないが何か良いことが起こっていると、夏樹は感じ取っている。