その頃。
空は夏樹に別れのメールを送って、一人泣いていた。
ピンポーン。
チャイムが鳴り、空はドキッとした。
もしかして夏樹が来てくれたんかもしれない。
今は…会えない…会いたくない…。
そう思った空。
「空ちゃん? いるの? 」
声がして、空はハッとなった。
モニターを見てみると、そこにいたのは雛だった。
雅にそっくりな雛に、空はびっくりした。
ゆっくりと玄関に向かって、ドアを開ける空。
「空ちゃん? 初めまして、私、貴女のお母さんとは双子の姉妹で、雛っていうの」
「雛さん? 」
「ええ、貴女と話がしたくて来たの。中に入れてもらえる? 」
「はい、どうぞ」



