柔らかいふんわりしたシーツをギュッと握り締める綺麗な白い肌をした、華奢な手があった。

「…もう1人じゃないから。ちゃんと、僕につかまってて」

 
 優しい声と共に、白い肌の手をそっと掴んで背中に回してくれたのは、とても優しい目をした爽やかなイケメンの青年。

 ちょっとクールな切れ長の目をしているが、とても綺麗な顔立ちをしている。


 この青年は宗田夏樹(そうだ・なつき)現在30歳。

 宗田ホールディングの副社長。

 身長188センチのスラッとしたイケメンである。




 夏樹の優しい唇がそっと女性の首筋を這う…。


  
 雪のような白い肌に、ほっそりした顔立ちの女性。

 パッチリした目をしているが、どこか悲し気な瞳…。

 背が高く体系も細いこの女性は、藤野山 空(ふじのやま・そら)26歳。

 宗田ホールディング営業部の社員で、半年前に入社してきた女子社員である。



「空…。愛している…」

 空の耳元で夏樹が囁く…。


 チュッと。

 キスの音が部屋に響いく…。



「…だ…ダメ…」

 夏樹を感じながら、空が小さな声で言った。


「いやだ、やめないよ。…ずっと、こうしたかったから…」


 
 
 お互い、産まれたままの姿で重なり合う体から伝わってくる体温がとても心地よくて。


 空は夏樹を受け入れてはいけないと思いながらも、心地良さに我を忘れてしまい、溺れてしまう…。


 
 夏樹の細くて長い指先が、空の体を犯してゆき、優しく愛撫してくれる…。



 感じている空の声を耳にすると、夏樹はたまらなくなる。



「空…もっと感じて…」



 夏樹の指先が、空の入り口に伸びてきた。

 
 溢れんばかりの清らかな川の水が潤っているのを感じて、夏樹は入り口を広げてゆく。


 初めての感覚と、広げられる痛みに、空は自分でも判らない声を出していた。


 

 入り口が広がると、ゆっくりと夏樹が入って来る…。


 空は痛みでギュッと夏樹にしがみ付いた。


 夏樹の背中に空の爪が食い込むくらい…。


「もっとしがみ付いて、空。…我慢しなくていいから…僕が、全部受け止めるから…」


 優しい夏樹の言葉が、空の力を緩めてくれる…。



 ぐっと奥まで入ってきた夏樹を感じると、空は痛みが快楽に変わったのを感じた。


 力が緩んで素直に夏樹に身を任せる空…。


「空…愛している…」


 ギュッと空を抱きしめて夏樹が言った。


「もう、1人じゃない。僕が護るから。心配しないで…」


 
 お互いが1つになり、繋がると。

 最高のエネルギーを感じた。



 頑なだった空の表情も柔らかくなり、素直に夏樹に身を任せていた…。



 外には綺麗な月が輝いている…。