きらきら星に魅せられて

「7番.....」

星羅ちゃんの後に続いた人たちの演奏はなんだか冴えなく聴こえた。

あまり上手くない人の演奏はとにかく長い。

だんだんつまらなくなってきていた私に衝撃を与えたのはやっぱり11番の野山惺だった。

曲はショパン作曲「夜想曲2番op9ー2」

ショパンのノクターンの中でも有名な曲だ。

私は最初の音を弾く手の準備だけでその演奏に惹き付けられた。

年齢の割に小柄なその体をいっぱいに使ってノクターンを歌い上げていく惺くん。

最後の音の残響が綺麗に響き、消えたあと待ち構えていたかのような盛大な拍手が巻き起こった。

「1度出るわよ、紗夜」

まだ今の演奏の余韻が消えないまま先生に促されて外に出た。