ファイナル3日目 最終日。

「2番 カイル・ケネディ。アメリカ」

ついに俺の出番だ。

紗夜。君に勝たせてあげたい気持ちもなくはないが、あいにく俺だって勝ちたいんでね。

本気で勝負しよう。

絶対に負けるもんか。



.....お兄ちゃんの出番だ。

聴かせてよ、お兄ちゃんの演奏。

私はあなたを許さないけど。

今は純粋に勝負がしたい。

負けないよ、お兄ちゃん。



「因縁の兄妹対決ね」

私が小さく呟いた言葉は誰にも聞かれず、消えていった。