何気に1度も3人で出かけたことのない私たち。

まぁずっとピアノ漬けだったからね。

こんな機会を無駄にする訳にはいかない。


「紗夜、待たせたな」

「もう、惺遅いわよ」

「なんでお前が」

「今日は3人でお出かけしたくて呼んだの」

「はぁ.....」

「あなただけに独り占めさせないわよ、惺」

「チッ」

.....?

なんの話.....?

「さぁ、紗夜。行きましょう。惺なんて放っておいていいから」

私たちらしくグダグダでスタートしたその日もたくさんの“色”を見つけた。


“友情”の“色”も。