「まぁそういうことだからさ。時雨、今日出番だろ?一緒に行こう」

「谷崎もなの?」

「そうさ」

「わかったわ。行きましょう」


「時雨、アレン。ファイト!」

「日本人の恥にならないようにしなさいよ」

相変わらず真城さんの言葉は嫌味に聞こえるが、最近はやっとそれにイライラしたりはしなくなった。

むしろ応援してくれてるってわかるから。

2人の声援を背に受け、いざ控え室へ。

「じゃあ時雨。健闘を祈るよ」

「谷崎も。お互いがんばりましょ」


女性控え室で着替えを済まし、2番の私は舞台袖に向かう。

あの4人とは格が違うのはわかっている。

でも絶対に第1次審査を受かってみせるんだ。