「あ、アレン。夜空さんがいたわよ」

「ほんとだ。時雨、奈穂おはよう」

私、夜空時雨は今日本番を向かえる。

「アレン!おはよっ!」

私と一緒にいた奈穂がアレンを見ると嬉しそうに声のトーンを上げた。

もしかして好きなんじゃ.....とか思ってる。

「奈穂は朝から元気がいいな」

「へへっ。野山惺は一緒じゃないの?」

「朝から彼女とデートだよ。こんなときに.....。ああ、羨ましいよな」

「アレン。紛らわしい言い方しないでちょうだいよ。あれはデートじゃないわよ」

「デートだよ。付き合ってるんだから」

「は!?そんなの聞いてないわよ」

「僕は惺から聞いた」

「まだこっちに来てから1回も話してないのよ?なのに惺ばっかり独り占めして.....っ」

全く話が見えない。

「ええ?誰のこと?」

こんなときズバッと聞ける奈穂はすごいと思う。

「さーちゃんだよ」

「はぁぁ?紗夜ってば私たちとはあれ以来会ってないくせに野山惺といちゃついてんの?野山惺ムカつくー!紗夜を返せ!」

「そうよ!私の紗夜なのに」

謎の同盟のようなものが生まれた真城さんと奈穂。

奈穂に至っては色々とツッコミどころを感じる。