きらきら星に魅せられて

「6番 チェン・シーハオ。中国」

この男は幕張国際コンクールで星羅を易易と超え、2位を勝ち取った今日の大本命と言われる男。

人間とは思えない技術力の高さ。

今回も課題曲のエチュードから1番の難曲と言われる2曲を組み合わせていた。

それを余裕で弾ききってしまうのだから驚きだ。


それにしても.....

紗夜は本当に出るのだろうか。

まだこちらに来てから一言も言葉を交わしていない。

きっと避けられているんだと思う。

そのせいで俺らが報道陣から攻撃を受けたんだからな。

紗夜が見つからないということだろう。

上手く逃げているのか、はたまた棄権するつもりか。

でも昨日のあの紙は絶対に紗夜がくれたものだ。

そう信じてる。

だからいるはずなんだ。

隣に座る星羅も今日は落ち着かない様子。

やはり気になって仕方がないのは2人ともだ。


やれやれ。

あいつは俺らをどれだけ翻弄すれば気が済むんだ。