「だから、仕方無いんです」 「そうか、そんな理由が……」 私の説明が終わると、担任の先生は首を納得するように縦に動かした。 「じゃぁ花田。これから、深澤の面倒も見てやってな」 私の席の前に歩いてきたと思ったら、ニッコリと笑顔を作って両手で私の肩を叩く。 「は、はい。……ッて、はぁ?」 そんな頭の禿げた担任の言葉が後々、私とリキのやっかいな関係のはじまりだった。