リキとはじめて会ったのは小学校の入学式だった。
新しい友達が出来るかドキドキしながら、桜の木が並ぶ校庭を母親と手を繋いで歩いたあの日。


容姿普通。決して、ずば抜けて勉強が出来て学級委員な訳ではない。スポーツが得意でクラスで注目を浴びている訳でもない。


もちろん、先生に怒られるような格好をしているとか、行動をする非行児でもないのに"リキ"という男の子は人一倍に目立っていた。