遠い恋〜初恋の行方〜


恥ずかしがりつつ、職員室にいる先生に、まとめた書類を持っていこうとすると、

無言で私の手から西野くんがそれを奪った。

「俺が持ってくからお前先帰れ」

強引ながら優しい西野くん、不意に私の存在を知って欲しいと思った。

私の中で何かが動いた。

もう私に背を向けて歩き出す西野くんの大きな背中に

「お前じゃない!柿崎(かきざき)沙羅」何故か私はそう叫んでいた。