バックから、ハンカチを出そうと下を向いたら

上から優しい声が聞こえた。

ジ『ねぇ、誰か待ってるの?』

顔を上げると、背が高い少年と目があった。
全然知らない人。

「はい、でももう帰ろかなって。」

ジ『そう、じゃあ時間あるなら僕についてきてよ。』

涙を彼の指にすくわれる。

全く、知らない人なのにリズムにのせられる。

普通なら、ついて行ったりしないのに…


私の弱った心が求めたんだろうと思う。