先輩の彼女

「一目惚れですか?」

「はぁ?」

どうして周りの人間って言うのは、男女が仲良く話していると、ニヤニヤするモノなのだろうか。

「別に、先輩とは何もありません。」

「あれ?斎藤さんも、先輩って呼ぶようになったんだ。」

変なところに、気がつく人。


「斎藤。今日の予定は?」

今日の予定?

もしかして、私、誘われてる?

「いえ。予定はないです。」

間野さんが、目をパチクリさせる。

「ないわけないだろう。昨日取りに行った本を、書店に持っていかないでどうする?」

「ああ!」

仕事?

仕事の予定?

「そ、そうですよね。朝礼が終わったら、一番に持って行きます。その後は、挨拶周りも兼ねて、書店周りですかね。」

「そっか。頑張れよ。」

「はい。」


あーあ。

朝からとんだ勘違いしちゃったよ。


「ムクククッ。」

ほら、白石さんにも笑われてるし。

「今日の予定は?いえ、ないです。クククッ!」