先輩の彼女

私は先輩の顔を、見上げた。

「えっ?」

「だから、絹花と別れた理由。」


ー おまえが欲しくなった ー


「だから、もう俺への気持ちを、我慢する事なんかない。」

私はあまりの嬉しさに、涙が溢れた。

「ほっ、ほっ、本当、ですか?」

両手で顔を押さえて、涙と嗚咽を我慢しようと必死だった。

「斎藤……」

すると、間野さんは壁に手をつき、顔を斜めにして、私の両手にキスをしてくれた。

あまりの突然さに、両手を開く。


その真剣な眼差しに、ドキドキする。

「先輩……」

今度は手の甲じゃなくて、間野さんの唇と、私の唇が重なる。

「……はぁ。」

思わず漏れた吐息に、私の腰がくだけた。


「大丈夫か?」

「は、はい……」

キスするだけで、腰に力が入らなくなるなんて。

そんなにキスが上手かったの?

間野さん。


「おいで。」

目の前で好きな人が、手を広げて待っている。