先輩の彼女

素っ気ない答えに、胸が痛くなって、ソファに座った。

さっきは気づかなかった、間野さんを財布が置いてある。

「なんかパンパン。」

レシートが一枚、財布から出ていて、独身男性の生活を、垣間見た気がした。

「何買ったんだろ。」

財布を開けずに、レシートを覗くと、そこにはさっき谷岡君と一緒に行ったお店の名前が。

「えっ?」

もしかして、あのお店にいたの?

いけないと思いつつ、財布を開けて、レシートの中身を見た。

一人分の飲み物と、一人分の食事。


なんで?

なんで間野さんが、同じ日に同じお店に、一人で来てるの?


そこへ間野さんが、バスルームから出てきた。

慌てて財布を、元の場所に戻す。

「早かったですね。」

振り返ると、間野さんはTシャツに短パン姿。

思いっきり、くつろぎモードじゃん。

私は恥ずかしくて、また真っ正面を見た。

そんな私を無視して、間野さんは隣に座る。