その後


青葉先輩とご両親はすぐさま病院のスタッフさんに、転院の取り下げを申し出た。

わたしとあやめさんとあかりちゃんは、病室から近くの階ロビーでお茶を飲みながら話が終わるのを待っていた。


とんでもない自分勝手と無茶を言っている。その想いから、閉められた扉の向こうから何度も彼らの謝罪する声が聞こえて。


担当医の指示がないとどうすることもできないので

ちょうど明日に予定されていた診察で話してみてください、とのことだったという。スタッフ同士で共有はしておきますから、と。


対応にあたってくれた看護師さんは以前あやめさんが話を通していた人で、頑張ってねと笑顔で励ましてくれたそうだ。



「ちさき」

「はい」



話が終わって病室に戻ると、すぐさま青葉に手招きをされる。




「明日、創立記念日と体育館点検で完全オフだって言ってたよな」

「はい、そうです」


「担当医の話、ちさきも一緒に聞いてくれないか」