あたしはデイ。

そして、それが美しかったこと。

「ねえ、フィーナさ」とあたし。
「ん?」とフィーナ。

「フィーナはどこの学校に行くの?」
「公立中学ですわ」

意外。

お嬢様のフィーナなら私立に進みそう。

「でなければ、今頃ボート遊びをしていませんわよ」とフィーナ。
「かもね」

あたしが知っているのは良くも悪くも子供のリアリズムなのだと思う。

ツバメ号はヤマネコ島の桟橋に向かう。
操舵をオールドが行う。

ヤマネコ島には橋があって、あたしたちは徒歩で帰還する予定。

ま。

風が出てる。