そばにはいれないから。




『結依side』


…………何、喧嘩?

誠也と同じクラスだから、誠也と渚くんが言い争って何処かへ行く様子を見てた。


きっと武道場だろうなと思って、係の仕事を終えてから向かった。



「お、何してんの。」

武道場に行く階段を上がると、扉は閉まっててその前に渚くんが座り込んでいた。


「ん、門番。」

その門番の意味はすぐに分かった。


「やっとか。」

ずっと誠也を見てると苦しかった。


咲良の死から目を背けて、無理していつも通りを装ってた。

少し引き立った笑顔が苦しかった。


「ありがと。」

「何が?」


「別に。」


そんな誠也を見て、何もできない自分が嫌だった。