そばにはいれないから。




「これ、咲良のお母さんから預かった。咲良の病室にあったそうだ。」

「…………咲良の文字だ。」

久しぶりに咲良を感じた。

さくらに会いたい。


「咲良の思い、咲良と過ごしたここで受け止めろ。」

そう言って、渚は手紙を俺に渡して武道場を後にした。



「…………さくらっ、っ。」

この空間に1人になった瞬間、涙が溢れて止まらなくなった。


紙がしわしわ、文字が滲んでる。

きっと泣きながら書いたんだろう。


細くなって少し震える手で必死に書いたんだろう。