こんな所にこんなのあったんだ。と呟きながら通り過ぎようとしたが、そこの前に自分が探していた壱万円札が落ちているのに気付いた。 慌てて駆け寄ったが次の瞬間、俺は自分の目を疑った。 『コーンーバーンーワ』 「……………」 『おや?挨拶は?昨今の若者はいやだねー挨拶もろくに出来ないのかね?』 そいつは俺に構わずベラベラ話しを続ける。 俺は固まったままそれを眺めていた。 今の状況が理解出来ない。 なぜなら、俺に声を掛けてきた奴は…… キツネだった。