今の俺に、千夏に逢う権利はないだろう……。 なのに、今どうしようもないくらい逢いたい……。 俺は足早に階段を駆け降りた。 グキッ。 が、まだ酔いが冷めていないらしく足を捻ってしまった。 「…痛…うわぁぁああぁぁ」 痛みに眉を歪ませていたら階段を踏み外し階下まで滑り落ちる。 オイオイ、夢なのに何でこんなに痛いんだよ? 夢じゃないから……? そう地面に横たわりながら俺の意識はまたスゥー……っと遠退いた。