こんな状況でまともにいられる方がおかしい。


教室の中の窓も確認しながら、ゆっくりと廊下の反対方向へと歩を進める。


呼吸が荒くなるけど、それを何とか落ち着ける。


身体中から変な汗が噴き出して、それがより一層不快感を増幅させる。


まだ歩けるし、警戒をすることもできる。


だけど、突然襲い掛かられたら、完全にすくみ上がって身動きが取れなくなってしまうだろうことは明白。


出来れば、正面にどんっと姿を見せてくれる方が安心できるのに。


なんて淡い期待をしながら、トイレの窓も調べて、茂手木がいる教室までやって来た。


杉山先生の遺体を避けて、ここは素通りする。


3組と4組、そして生徒会室は、中庭に面しているから外部からの侵入はないはず。


わざわざイーターが、壁をよじ登って中庭から侵入してくるとは思えないし。


となると、残るは理科室。


渡り廊下という可能性もあるけど、まずはこっちの校舎から。


私の勘違いだと良いんだけど。


そのまま真っ直ぐ、廊下の突き当たりにある理科室に向かおうとした時だった。




ジャクッ……。




ジャクッ……。




そんな不気味な音が、3組の教室の中から聞こえて来たのだ。