そうなると、もう真倫ちゃんしかいない。


皆もそれを期待しているのか、真倫ちゃんを見る。


「……言い出しっぺだからね。私がやるしかないんだろうけど」


そう言って、バットに握り締めた真倫ちゃん。


イーターと戦うだけでも、並大抵の度胸がないと出来ないのに、どうしてこうも真倫ちゃんは度胸があるんだろう。


何か、危うい雰囲気さえ感じるけれど、今の私達にとっては、いざと言う時にイーターと戦える人は必要だ。


真倫ちゃんがバットを片手に、茂手木に近付いた。


「待って……待って! 私が……唯乃を殺すから。だから待って」


しかし、高下はそれを止めるように、真倫ちゃんに言ったのだ。


「本当にやれるの? 茂手木は……高下の友達なんだろ?」


「唯乃がそう望むなら、私がやる。唯乃はあんたに頼んだわけじゃない! 私に頼んだんだから」


目を真っ赤にして、ボロボロと泣きながら振り返った高下。


高下の決意は……私には真似出来ないだろう。


友達を殺す。


それがどんなにつらいことか。


「……俺達がここにいたらやりにくいだろう。どうしてイーターが学校の中にいたか、戸締りを確認してくるよ」


高下に気を遣ったのか、雄大は私達を廊下に出した。