お義父さんの誕生会はほどなくして散会となり、私と三実さんは歩いてマンションに戻った。時刻は夕暮れには早いけれど、すでに午後の遅い時刻だ。
「志信さんと信士くん、ご実家に落ち着けそうでよかったですね」
「あいつの性格だから、ご両親とは何度もバトルするだろうけどな」
「なんとなくわかります。私と母も同じような状況だったので」
それでも家族は回る。信士くんの存在が家族をまとめてくれる。
きっと信士くんは本当のお父さんにも会えるし、志信さんともずっと一緒にいられる。一番いい解決策だったように思う。
「信士くん、学校は変わらずに済むんですかね」
「あいつの実家は千葉だが、アクセスがいいから、都内に通えるだろうな」
「よかった。信士くんと遊べる」
私はお茶を淹れようと、キッチンに向かう。その手を三実さんが掴んだ。
振り向けば三実さんが私を捉えていた。
あの獣の瞳が見える。燃える情欲が見える。
「幾子……さっきの話だが」
「あなたが好きです」
尋ねられる前に答えた。ずっと言えなかったことを。
「三実さんが好き。愛しています」
私を見つめる瞳が苦しげに歪む。三実さんが荒々しく私を抱き寄せてきた。
「志信さんと信士くん、ご実家に落ち着けそうでよかったですね」
「あいつの性格だから、ご両親とは何度もバトルするだろうけどな」
「なんとなくわかります。私と母も同じような状況だったので」
それでも家族は回る。信士くんの存在が家族をまとめてくれる。
きっと信士くんは本当のお父さんにも会えるし、志信さんともずっと一緒にいられる。一番いい解決策だったように思う。
「信士くん、学校は変わらずに済むんですかね」
「あいつの実家は千葉だが、アクセスがいいから、都内に通えるだろうな」
「よかった。信士くんと遊べる」
私はお茶を淹れようと、キッチンに向かう。その手を三実さんが掴んだ。
振り向けば三実さんが私を捉えていた。
あの獣の瞳が見える。燃える情欲が見える。
「幾子……さっきの話だが」
「あなたが好きです」
尋ねられる前に答えた。ずっと言えなかったことを。
「三実さんが好き。愛しています」
私を見つめる瞳が苦しげに歪む。三実さんが荒々しく私を抱き寄せてきた。



