「すみません!遅くなってしまいました!」
「志信と信士といたのか?」
「はい、水遊びに夢中になってしまいました。びしょぬれで、志信さんにパーカーを貸してもらって帰ってきました」
着替えも持って行ったんですけどねえとバッグを持ち上げて見せるけれど、三実さんはバッグを見ていない。炎のように燃える瞳が私を捉えている。
名前を呼ぶ暇もなかった。三実さんに腕を掴まれ、玄関に押し込まれる。そのまま閉まった玄関ドアに押し付けられるように唇を奪われた。
「んっ!」
脚と脚の間に、三実さんの膝が割って入る。びしょぬれの身体をきつく抱き締める三実さん。キスで息が止まってしまいそう。
「……っ、苦しいです」
ようやくキスから解放され、肩で息をつく私。三実さんは首筋に顔を埋めているから表情は見えない。しかし、彼も荒い息を必死に整えようとしているみたいだ。
「三実さん……?」
「濡れて服が透けた幾子、アップにした髪からしたたる水……煽らないでくれ……」
心外だ。断じて煽っているつもりはない。
「志信、今回ばかりはグッジョブだ。濡れた肌を衆人から隠すことができたし、さらには大きめなパーカーがまた煽情的な役割を……」
「よくわかりませんが、ツボに入ったんでしょうか」
「ああ、すまない。触れないと誓ったばかりなのに、早速破ってしまった。不甲斐ない」
腰をぎゅうぎゅう抱き締めながら、三実さんはふうふう荒い吐息を漏らしている。
水遊び後の姿が思いのほか彼の性癖に刺さったのはわかった。そして三実さんが我慢しようとしてくれていることも。
さらに私はそんな今の状況がものすごく嬉しい。
三実さんが私をほしいと思ってくれているんだもの。
「志信と信士といたのか?」
「はい、水遊びに夢中になってしまいました。びしょぬれで、志信さんにパーカーを貸してもらって帰ってきました」
着替えも持って行ったんですけどねえとバッグを持ち上げて見せるけれど、三実さんはバッグを見ていない。炎のように燃える瞳が私を捉えている。
名前を呼ぶ暇もなかった。三実さんに腕を掴まれ、玄関に押し込まれる。そのまま閉まった玄関ドアに押し付けられるように唇を奪われた。
「んっ!」
脚と脚の間に、三実さんの膝が割って入る。びしょぬれの身体をきつく抱き締める三実さん。キスで息が止まってしまいそう。
「……っ、苦しいです」
ようやくキスから解放され、肩で息をつく私。三実さんは首筋に顔を埋めているから表情は見えない。しかし、彼も荒い息を必死に整えようとしているみたいだ。
「三実さん……?」
「濡れて服が透けた幾子、アップにした髪からしたたる水……煽らないでくれ……」
心外だ。断じて煽っているつもりはない。
「志信、今回ばかりはグッジョブだ。濡れた肌を衆人から隠すことができたし、さらには大きめなパーカーがまた煽情的な役割を……」
「よくわかりませんが、ツボに入ったんでしょうか」
「ああ、すまない。触れないと誓ったばかりなのに、早速破ってしまった。不甲斐ない」
腰をぎゅうぎゅう抱き締めながら、三実さんはふうふう荒い吐息を漏らしている。
水遊び後の姿が思いのほか彼の性癖に刺さったのはわかった。そして三実さんが我慢しようとしてくれていることも。
さらに私はそんな今の状況がものすごく嬉しい。
三実さんが私をほしいと思ってくれているんだもの。



