総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



「ごめんな……こいつら口が悪いんだ。自分たちよりも頭がいい奴は気に入らないみたいで」



 海くんは代わりに謝るように、申し訳なさそうにそう口にした。



「うるせーな!」

「お前だって首席の座とられるかもしれないから内心ビビってんだろ!」



 ふ、不穏な空気っ……。

 さらに不機嫌になった双子は、ふたり揃って海くんを睨みつけている。

 海くんはまったく怯まず、にっこりと笑顔のまま。



「いや、張り合い相手が増えて楽しみだよ」

「ちっ……いけすかねー奴だな、ほんと」

「善人ぶってんじゃねーぞクソ!」



 なんていうか……個性的な人たちだっ……。

 それにしても、本当にそっくり。

 栗色の、柔らかそうな髪。ゆるくかかっているパーマは、天然のものかもしれない。