総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜




「うん、よろしく……!」



 隣の席の人がいい人で、よかった……!

 ほっとしたのもつかの間、後ろの席から聞こえた声。



「うわー、編入生ってマジだったんだ。つーか、くそダサいな」

「いかにもガリ勉って感じ。勉強しか取り柄なさそー」



 あ、あれ……?

 同じ人が発言したのかと思うほど、そっくりな声が2つ。

 驚いて振り返ると、そこにはそっくりな顔の男の子がふたりいた。

 この人たちは……双子……?



「おいお前たち、失礼なこと言うな」



 彼らに向かって、海くんが言った。



「お前に指図される覚えねーし」



 ふたりとも、不機嫌そうにふんっと鼻を鳴らしている。