「うん、よろしく……!」
隣の席の人がいい人で、よかった……!
ほっとしたのもつかの間、後ろの席から聞こえた声。
「うわー、編入生ってマジだったんだ。つーか、くそダサいな」
「いかにもガリ勉って感じ。勉強しか取り柄なさそー」
あ、あれ……?
同じ人が発言したのかと思うほど、そっくりな声が2つ。
驚いて振り返ると、そこにはそっくりな顔の男の子がふたりいた。
この人たちは……双子……?
「おいお前たち、失礼なこと言うな」
彼らに向かって、海くんが言った。
「お前に指図される覚えねーし」
ふたりとも、不機嫌そうにふんっと鼻を鳴らしている。

