総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 すると、中からひとりの男の人が現れる。

 う、わ……。

 イケメンって、こういう人のことを言うんだ。

 舜先輩も芸能人のような顔の作りだけど、この人はなんていうか、別格だった。

 だって、こんな整った容姿の人……見たことない。



「おい、蓮」



 彼の名前は、どうやら蓮さんというらしい。

 舜先輩に名前を呼ばれた彼は、だるそうにこちらを見た。

 漆黒の髪に、赤みがかったブラウンの瞳。

 アクセサリーをつけているわけではなく、髪もとくに整えているわけではなさそうだが、それでも彼は美しかった。

 そして、着飾る必要のない美しさの中に、近寄りがたいオーラがあった。



「おい、聞いてるのか」

「……うるせぇ」

「うるせぇじゃない。今日からお前の隣人になる生徒を連れてきた」



 呆れた様子の舜先輩が言って、私も慌てて頭を下げる。