「ちなみに、俺は手前の部屋だ。下の階には生徒会の幹部が住んでいる。……で、さっきも説明されたと思うが、由姫の隣の部屋が生徒会長だ」
私の部屋に行く前に、隣の部屋の前で立ち止まった先輩。
「一応生徒会長にも挨拶しておくか。愛想のない奴なんだか……まあ、会えばわかるか」
……?
意味深な言葉を吐いて、舜先輩がその部屋の扉をノックした。
「蓮、入るぞ」
相手の返事も聞かずに、玄関の扉を開いた。
視界に飛び込んだ玄関には、靴がバラバラに散らばっている。
廊下には、脱ぎ散らかした服が散乱していて、どうやら生徒会長さんは、片づけができないタイプの人らしい。
「……相変わらず汚いな……。おい蓮、ちょっと来い」
舜先輩は、呆れたようにため息をつきながら、大きな声で言った。

