総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜




 そうなんだ……暴走族の巣窟って言うのは、本当だったんだなぁ。



「とりあえず話はこのくらいだが、わかったか?」

「わ、わかりました…! 教えてくださってありがとうございます!」

「そんなに、かしこまらなくていい。ちょうどついたぞ。ここがお前の寮だ」



 いつの間にかついていたらしく、視線を前に向ける。

 ……えっ、寮って、こんなに豪華なんだっ……!

 どこぞの高級マンションかと思うほどの造りに、目をぎょっと見開いた。



「寮の生徒以外の者が入ればセンサーが反応するようになっているから、設備も問題ない」

 慣れた足取りで入っていく舜先輩についていき、エレベーターに乗る。すると、舜先輩は最上階のボタンを押した。



「ここだ」

「えっ……」



 最上階の、一番奥って……。

 こんないい部屋に住ませてもらっていいのかなっ……。