そうなんだ……暴走族の巣窟って言うのは、本当だったんだなぁ。
「とりあえず話はこのくらいだが、わかったか?」
「わ、わかりました…! 教えてくださってありがとうございます!」
「そんなに、かしこまらなくていい。ちょうどついたぞ。ここがお前の寮だ」
いつの間にかついていたらしく、視線を前に向ける。
……えっ、寮って、こんなに豪華なんだっ……!
どこぞの高級マンションかと思うほどの造りに、目をぎょっと見開いた。
「寮の生徒以外の者が入ればセンサーが反応するようになっているから、設備も問題ない」
慣れた足取りで入っていく舜先輩についていき、エレベーターに乗る。すると、舜先輩は最上階のボタンを押した。
「ここだ」
「えっ……」
最上階の、一番奥って……。
こんないい部屋に住ませてもらっていいのかなっ……。

