本当にどうしてそこまで思ってくれているのかわからないけど、少しだけうれしかった。
そんなふうに言ってもらえて、嫌な気持ちになるはずがない。
きっと私がサラだってわかったら、千年の恋も冷めるだろうけどっ……。
「……サラにあんな男は、相応しくない」
……え?
ぼそりと、舜先輩は呟いた言葉。
その言葉の意味がわからず、首をかしげる。
「……すまない、喋りすぎたな。由姫には、なぜかなんでも話してしまいそうになる」
舜先輩は、口元を手で隠すように覆った。
気のせいかな……?
聞き返すようなことでもないと思い、この時はとくに気に留めなかった。
「……と、話はそれたが、とにかくこの学園ではその2つの勢力が存在して、反発している。お前も明日クラス発表があるだろうが、その中でも分かれているだろう。ほとんどの生徒が族に所属してるからな」

