総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 どうしよう……なんとしてでも、サラだってバレないようにしなきゃ……。

 勝手に伝説にされているなんて迷惑極まりないけど、詐欺罪で訴えられるのは嫌だから隠し通さなきゃっ……。

 舜先輩にも、目を覚ましてもらわなきゃっ……。



「で、でも、じつはたいしたことない人なのかもしれないですよね、みんな夢見すぎなんじゃないですかっ……」

「……おい、サラのことを悪く言うな」



 急に声が低くなった舜先輩に、びくりと肩が震える。



「す、すみませんっ……」



 自分を貶して怒られるなんて……り、理不尽っ……。



「一度しか会ったことはないが、あいつは俺にとって運命のような相手なんだ。サラにとってはそうじゃないかもしれないが……天王寺の女だとしても、諦められない」



 舜先輩……。